登録支援機関比較

2027年4月の改正で登録支援機関の支援担当者に基準|今の委託先を続けられるか・替えるときの届出・委託料の見方

「特定技能」は、人手が足りない分野で、一定の技能と日本語の力を持つ外国人が働けるようにする在留資格(日本にいて働くための資格)です。外国人を受け入れた会社には、その人が日本で暮らしていけるように手助け(支援)をする決まりがあり、この支援を会社の代わりに引き受けるのが、国に登録した「登録支援機関」です。

2027年4月1日からは、登録支援機関の中で支援を受け持つ「支援担当者」の人数に基準ができます。人数が足りない機関は登録を続けられなくなるので、支援を任せている会社は、今の委託先(任せている先)が基準を満たせるかを確かめておく必要があります。

結論

  • 委託先の支援担当者の数が、委託先に支援を任せている会社の数を10で割った数と、委託先が支援している外国人の数を50で割った数の、どちらよりも多ければ、今の委託先を続けられます。
  • 人数が足りない委託先は、改正のあとに来る登録の更新で、更新を受けられません。委託先に人数と登録の期限を聞き、足りなければ、期限までに増やす予定があるかを確かめてください。
  • 委託先を替えるときに届出を出すのは、委託先ではなく受け入れている会社です。契約を替えた日から14日以内に、2種類の届出を出入国在留管理庁(入管)に出します。
仮の例:委託先の支援担当者は2人。支援を任せている会社(委託元)は25社、支援している外国人は80人仮の数字
委託元の会社の数 ÷ 10
25 ÷ 10 = 2.5
支援している外国人の数 ÷ 50
80 ÷ 50 = 1.6
2.5と1.6の両方を上回る、いちばん少ない人数
3人
今の2人と比べると1人足りない

※ 数字は、計算の仕方を見せるための仮のものです。

※ 外国人の数だけで見ると2人で足りますが、会社の数で見ると2人では2.5を上回りません。なので、この委託先には支援担当者が3人必要です。

改正で変わること

改正は、登録支援機関の中で「誰が、何人で」支援をするかについての決まりです。2027年4月から、次の4つが変わります。

  • 支援をする事務所ごとに、常勤(毎日のように働いている)の役員か職員の中から、「支援責任者」と「支援担当者」をそれぞれ1人以上選びます。1人が両方を兼ねることもできます。
  • 外国人の支援の仕事をしてよいのは、選ばれた支援責任者と支援担当者だけになります。
  • 支援責任者には、入管の法律や働くときの法律などを学ぶ講習を受けることが求められます。ただし、当分のあいだは講習を受け終えていなくても差し支えないとされています。
  • 支援担当者の人数に、上の結論で書いた基準ができます。

登録支援機関の登録は、5年ごとに更新を受けないと効力がなくなることになっています。改正のあとの更新では、委託先が新しい基準を満たしているかが確かめられます。

委託先が新しい基準を満たさなければならない時期
2027年4月1日改正が始まる
2027年7月31日までに登録の期限が来る機関4月1日より前に更新を申し込めば、今までの基準で更新できる
その次の更新新しい基準を満たしていないと、更新を受けられない

つまり、遅くとも改正のあとの最初の更新までには、委託先は新しい基準を満たしている必要があります。登録の期限は機関ごとに違うので、委託先に直接聞いてください。

委託先に必要な人数

必要な人数は、「委託元の会社の数で見た人数」と「支援している外国人の数で見た人数」のうち、多いほうです。基準は「割った数より多いこと」なので、割り切れるときは1人多く要ります。

たとえば、委託元が20社なら支援担当者は3人以上です。20÷10=2なので、2人では「2より多い」に当たらないからです。

必要な担当者 委託元の会社 支援中の外国人
1人 9社まで 49人まで
2人 10〜19社 50〜99人
3人 20〜29社 100〜149人
4人 30〜39社 150〜199人

委託先から聞いた会社の数と外国人の数を、それぞれの列で探してください。2つの行の「必要な担当者」のうち、多いほうがその委託先に必要な人数です。

委託先が小さいこと自体は問題ではありません。受け持っている会社と外国人の数に対して、人が足りているかどうかを見てください。

委託先に聞く質問

人数が足りているかは、委託先に聞かないと分かりません。次の5つを、メールなど記録の残る形で聞いてください。

  1. 常勤の支援責任者と支援担当者は、それぞれ何人いますか。当社を受け持つ事務所には何人いますか。
  2. 支援の委託を受けている会社は何社で、支援している外国人は何人ですか。
  3. 登録の期間はいつまでですか。次の更新はいつ申し込む予定ですか。
  4. 当社の外国人の面談や相談に応じているのは、支援責任者か支援担当者に選ばれた人ですか。
  5. 支援責任者は講習を受けましたか。受ける予定はいつですか。

返ってきた答えは、次の見本のように読みます。

委託先からの回答の見本数字は仮

常勤の支援担当者3人(支援責任者1人を含む)①
委託を受けている会社24社②
支援している外国人130人②
登録の期間の満了日2028年3月31日③
当社を受け持つ人〇〇 〇〇(支援担当者)④
  1. ①支援責任者が支援担当者を兼ねている場合は、その人も支援担当者の数に入れます
  2. ②24÷10=2.4、130÷50=2.6。3人はどちらも上回るので、この見本の委託先は人数が足りています
  3. ③この日より前に申し込む更新で、新しい基準を満たしている必要があります。委託先が増えて4人以上が必要になりそうなら、増やす予定を聞きます
  4. ④自社の支援計画(どんな支援を誰がするかを書いた計画)に書かれている支援担当者の名前と同じかを見ます

5の講習は、今の時点では委託先を選ぶ決め手にしなくてかまいません。当分のあいだは、講習を受け終えていなくても差し支えないとされているからです。

掲載33機関の委託料

委託先を替えるかどうかを考えるときは、今の委託料がほかの機関と比べてどうかも気になるところです。登録支援機関の一覧に載せている33機関の公式サイトを2026年10月17日に確かめたところ、料金を載せている機関は27機関でした。

そのうち、1人あたりの月額支援料を「1名あたり月◯円」の形で書いていた24機関を、金額ごとに分けると次のとおりです。「2万〜3万円」のように幅を書いている機関は、いちばん安い額で数えています。

1人あたりの月額 機関の数
1万円未満 4機関
1万〜2万円未満 4機関
2万〜2.5万円未満 11機関
2.5万円以上 5機関

機関ごとのいちばん安い額で比べると、最も安い機関は月5,500円、最も高い機関は月30,000円で、真ん中(安い順に並べたときの中央)は月20,000円でした。ただし、24機関のうち12機関は、税込か税抜かを書いていません。

初期費用は、ある機関では在留資格の申請の手続きの代金、別の機関では支援計画書をつくる代金というように、中身が違います。なので、金額だけを並べずに、何の代金かを聞いてから比べてください。

各機関の料金の書き方は、登録支援機関の一覧の各機関のページで見られます。

委託料の比べ方

委託料は、月額だけを見ると安く見えても、初期費用や別料金を足すと順番が入れ替わることがあります。なので、1年目にかかる総額を、次のように足して比べてください。

仮の例:外国人3人を1年間、月額2万円の機関に任せる仮の数字
月額支援料
2万円 × 3人 × 12か月 = 72万円
初期費用
5万円 × 3人 = 15万円
在留期間の更新の手続き(その年に更新があり、月額とは別の場合)
3万円 × 3人 = 9万円
1年目の総額96万円

※ 数字は、足し方を見せるための仮のものです。

※ 月額が少し高くても、初期費用や更新の手続きが月額に含まれている機関なら、1年目の総額では安くなることがあります。

見積もりを頼むときは、どの機関にも同じ文面で「税込の1年目の総額と内訳、月額に含まれない料金の一覧をください」と聞くと、比べやすくなります。10項目の支援のうちどれが別料金になりやすいかと、見積書の行の読み方は、登録支援機関の委託料の相場と見積書の読み方で確かめられます。

委託先を替える手順と届出

委託先を替えるときは、支援が途切れないように、新しい委託先を先に決めてから今の契約を終えます。新しい委託先にも上の5つの質問をしておくと、人数に余裕のない機関へ移って同じ問題がもう一度起きるのを防げます。

委託先を替える流れ
新しい委託先を選ぶ5つの質問をして人数を確かめる
新しい委託先と契約する今の契約が終わる日と同じ日に始める
今の委託先との契約を終える
入管に届出を出す契約を替えた日から14日以内

届出は2種類あり、どちらも受け入れている会社が出します。登録支援機関に委託していても、届出を出す義務は会社の側にあります。

乗り換えの前後の本人への説明、前の機関の記録、定期届出との関係は、登録支援機関を乗り換える手順と届出で確かめられます。

入管の記載例では、支援計画の届出を先に出し、まだ出していなければ2つを一緒に出すよう書かれています。出し先は、会社の本店の住所を受け持つ地方の入管(地方出入国在留管理官署)の窓口か、インターネットの「出入国在留管理庁電子届出システム」です。

届出書の書き方

委託先を替えるときに出す参考様式第3-3-2号は、入管のサイトに記載例があります。記載例をもとにすると、主な欄は次のようになっています。

支援委託契約の終了又は締結に係る届出書の見本数字は仮

届出の対象者外国人の氏名など①
届出の事由☑終了と締結②
契約の終了終了年月日・事由③
契約の締結締結年月日・新しい機関④
届出機関自社の名称・署名⑤
  1. ①外国人が何人もいるときは、この欄に「別紙のとおり」と書き、別紙の様式(参考様式第3-3号(別紙))に一覧を書きます
  2. ②委託先を替えるときは、3つの選択肢のうち「支援委託契約の終了と締結」を選びます
  3. ③終了の事由は「大分類」と「小分類」の両方から選びます。会社の側の判断で替えるなら、大分類は「特定技能所属機関の都合による終了」です(特定技能所属機関は、外国人を受け入れている会社のことです)
  4. ④新しい委託先の名称・住所・法人番号と、「◯◯登-◯◯◯◯◯◯」の形の登録番号を書きます
  5. ⑤自社の名称・住所・法人番号を書き、届出書をつくった人が署名します。署名は手書きが必要で、印字はできません

この届出書には、新しい委託先と結んだ契約について、登録支援機関との支援委託契約に関する説明書(参考様式第1-25号)を付けて出すよう書かれています。説明書の様式も、同じ入管のページから手に入ります。

自社で支援する条件

委託をやめて、自社で支援をする道もあります。ただし、支援を全部委託している会社は「支援をする体制の基準を満たしている」とみなされているので、委託をやめるとこの扱いがなくなり、自社で基準を満たす必要があります。

委託を続ける場合と、自社で支援する場合

委託を続ける

  • 支援の体制の基準は、全部委託していれば満たしているとみなされる
  • 委託先の人数と登録の期限を確かめる
  • 委託料がかかる

自社で支援する

  • 下の3つの条件のどれかを満たす必要がある
  • 改正のあとは、事業所ごとに常勤の支援責任者と支援担当者を選ぶ(入管の説明)
  • 委託料はかからないが、面談や届出を自社で行う

自社で支援するための条件の1つは、次の3つのどれかに当てはまることです。

改正で常勤の支援責任者と支援担当者を選ぶ決まりは、入管の説明では「支援を行う事業所ごと」となっていて、登録支援機関だけの話ではありません。なので、自社で支援するなら、常勤の人の中から支援責任者と支援担当者を選べるかも考えておいてください。

ここに書いた3つの条件は、2026年10月時点の条文です。同じ条文にはほかの基準も並んでいるので、切り替える前に、本店の住所を受け持つ入管の窓口で、自社が当てはまるかを聞いてください。ほかの基準と、切り替えるときの届出書の書き方は、特定技能の支援を自社でする条件で確かめられます。

決める前に立ち止まる場面

今日やること

  1. 1委託先に5つの質問を送る「常勤の支援担当者の人数、委託を受けている会社の数、支援している外国人の数、登録の期間の満了日を教えてください」とメールで聞く
  2. 2人数を計算する会社の数÷10と外国人の数÷50の両方を上回る人数がいるかを見て、登録の満了日を社内の予定表に入れる
  3. 3足りなければ候補を比べる登録支援機関の一覧から3機関を選び、同じ文面で支援担当者の人数と1年目の総額を聞く

出典