登録支援機関比較

登録支援機関への苦情・相談は記録をそろえて窓口を選ぶ

登録支援機関に支援を全部任せても、支援をする責任が会社から消えるわけではありません。支援が止まると、会社が受け入れを続けられなくなるおそれがあります。

支援が行われないと、困るのは誰?

困るのは、まず会社です。支援計画を定めて実施する義務は特定技能所属機関(雇い主)にあり、自分でできなければ登録支援機関に任せられるとされています。さらに、義務的支援は全部行う必要があり、1つでも行わなければ支援計画を適正に実施していないことになる(明らかに不要な支援は除く)とされています。

会社は年1回の定期届出で、支援の状況も入管に出します。定期届出の主な中身:受け入れている人数・働いた日数と時間・給与と賞与・控除した額・昇給率・支援の実施状況などです。委託先が支援をしていなければ、会社の届出の中身が空になります。

委託先の登録が取り消されると、本人にも響きます。入管の運用要領では、外国人の在留資格に響くことがあるとされています。

まず、何をそろえる?

申し入れも相談も、記録がなければ話が進みません。委託先が作って持っているはずの記録は、次のとおりです。

確かめる約束 記録 求める書類
3か月に1回の面談 定期面談の報告書 本人用と上司用の写し
相談・苦情への対応 相談記録書 対応した日の記録
計画書の担当者 支援計画書 担当者の名前と変更の届出
支援全体 支援の帳簿 実施の日と内容の一覧

相談については、相談・苦情に対応したら、相談記録書(参考様式第5-4号)に記録するとされています。帳簿は、登録支援機関は、支援の帳簿を、外国人の雇用契約が終わった日から1年間保存するとされています。面談をする人について、定期面談は、支援計画書に書かれた支援責任者か支援担当者が行う。替わったときは支援計画変更の届出(参考様式第3-2号)が要るとされています。

会社の側でも、委託先に連絡した日・相手・内容をメモに残してください。本人や現場の上司から「面談がない」と聞いたなら、その日付も控えます。

委託先に、どう申し入れる?

申し入れは書面(メールでも可)で、期限を決めて出します。「どの支援が、いつから行われていないか」と「いつまでに何をしてほしいか」を書きます。

あわせて、委託先が入管に出すべき報告を出したかを聞きます。全部委託の場合、全部を任せている場合、支援計画どおりに支援できないことは、会社ではなく登録支援機関が報告書(参考様式第4-3号)で出すとされています。

  • 報告が要る場面:支援計画に書いた支援ができなかったときは、登録支援機関の報告の対象です。
  • 期限:登録支援機関の報告は、報告が要る場面に当たった日から14日以内です。
  • 例外:本人の申出で支援をしなかった場合は報告の対象外だが、申出があったことを記録に残すとされています。

報告を出していない理由が「隠すため」なら、もっと重い問題です。支援をしなかったことなどを隠すために報告しない・偽るのは、登録支援機関の不正行為に当たるとされています。

直らないときは、委託先を替える

期限までに直らないなら、委託先を替えます。替えるときは、支援が途切れないように、次の委託先と開始日を先に決めます。

委託先を替えると、入管への届出が要ります。支援委託契約の届出は参考様式第3-3-1号(変更)・第3-3-2号(終了・締結)です。支援計画の担当者も変わるので、届出は特定技能所属機関による支援計画変更に係る届出(変更から14日以内)です。手順は登録支援機関の変更手順と必要な届出で確かめられます。

次の委託先を選ぶときは、相談の受付時間を見比べます。たとえばジャパンブリッジ行政書士法人は受付を平日10時〜18時(土日祝日を除く)と書いています。行政書士法人Treeは月額のサービスに「緊急時の相談窓口」を挙げています。夜勤や土日の勤務がある職場の選び方は登録支援機関の夜間・土日対応で確かめられます。候補は会社一覧から探せます。

入管には、どこに相談する?

入管のQ&Aでは、申請の相談窓口は、地方の入管とインフォメーションセンターとされています。電話の窓口は外国人在留総合インフォメーションセンターです。

項目 内容
電話 0570-013904
時間 午前8時30分〜午後5時15分(土日・祝日・年末年始を除く)
言語 日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・ネパール語・タイ語・ミャンマー語・シンハラ語

ただし、個別の手続きの進み具合や許可の見通しには答えられないとされています。委託先が決まりに反している疑いを伝えるなら、記録を持って地方の入管に相談します。

入管は、必要があれば委託先を調べます。登録支援機関がきちんと支援しているかを確かめる必要があるときは、入管が事実の調査や報告・資料の提出を求めるとされています。運用要領では、登録の取消しの対象となる取消しの5つの場合の1つに、委託を受けた支援計画に基づく支援業務を行わなかった場合が挙がっています。制度が始まってから4年間で、登録支援機関の登録の取消しは14機関でした。

本人からの苦情は、どう扱う?

本人が「給料が足りない」「上司に怒鳴られる」と委託先に相談することもあります。そのときの委託先の動きにも決まりがあります。

  • 相談記録書には、労働基準監督署への通報やハローワークへの相談をしたときは、その日付と行政機関の名前も書くとされています。
  • 本人の相談をきっかけに労働基準監督署へ通報したりハローワークに相談したりしたら、登録支援機関は内容と結果を報告書で出すとされています。
  • 報酬の不払いなど、会社が基準に合わない状況を支援の中で知ったら、登録支援機関は入管に報告するとされています。

委託先は、会社の味方をするだけの立場ではありません。会社が支払いや働かせ方を直すのが先です。インフォメーションセンターは本人の言語でも相談できるので、本人に番号を伝えておきます。

例:面談の記録が2回届かないときは?

仮に、委託先から定期面談の記録が2回続けて届いていないとします。

面談の記録が届かないときの順番
  1. 1本人と上司に聞く面談があったか、いつ・誰と・何語でかを聞いてメモする
  2. 2委託先に書面で求める面談の報告書の写しを、期限を決めて求める
  3. 3報告を出したかを聞く面談ができなかったなら、入管への報告を出したかを聞く
  4. 4次の委託先を探す期限までに出てこなければ、替える準備を始める
  5. 5入管に相談する記録と申し入れの控えを持って、地方の入管に相談する

面談は3か月に1回以上の決まりなので、2回届かなければ、半年ほど記録がないことになります。会社の定期届出に書く中身が欠けるので、早めに動いてください。各支援で受け取る記録は義務的支援10項目と確認方法で確かめられます。

次にやること

  • 委託先に、定期面談の報告書・相談記録書・帳簿の写しを、期限を決めて書面で求めます。
  • 本人と上司に、面談と相談の実際を聞いて日付つきでメモします。
  • 期限までに直らなければ、次の委託先と開始日を決め、届出の準備をします。

月額と10項目の○△-を機関ごとに見る →
委託料の見積もりで確かめる項目 →

出典