留学生や技能実習生を特定技能で雇うときは、在留資格を特定技能1号に変える申請をします。分野の手続きが長引くと、今の在留期限に書類が間に合わないことがあります。そのための「つなぎ」がこの特定活動です。
どんな在留資格?
入管のページでは、在留期限までに書類がそろわないときは、働く予定の会社で働きながら準備できる「特定活動(6月・就労可)」への変更を申請できるとされています。
- 期間:在留期間は6月(2024年1月9日以降の申請)。更新はやむを得ない事情があるときに1回限りとされています。
- 通算:特定活動で在留した期間は、特定技能1号の通算在留期間(上限5年)に数えられるとされています。
入管は、この特定活動をできるだけ使わずに済ませるよう求めています。移行が前から見込まれるなら、書類を早めに準備し、できる限り特定技能1号への変更を直接申請するよう求めているとされています。
使えるのは、どんな場合?
主な要件は次のとおりです。
- 在留期限までに特定技能1号への変更を申請するのが難しい、合理的な理由があること
- 特定技能1号で就く予定の仕事と同じ仕事をすること
- 特定技能で働くときと同じ額で、日本人と同等額以上の報酬を受けること
- 受入れ機関か支援を任せる予定の機関が、在留中の生活などの支援をきちんと行えると見込まれること
試験の合格は前提です。技能試験・日本語試験に合格していない人は、この特定活動を使えないとされています。よくある場面で判断すると、次のようになります。
| 場面 | 使えるか | 理由 |
|---|---|---|
| 試験は合格、書類が遅れている | 使える見込み | 要件の中心 |
| 試験にまだ合格していない | 使えない | 合格が前提 |
| 1号の通算が4年6月を超えた | 使えない | 対象外と明記 |
| 1号のときより給料を下げる | 使えない | 同額が要件 |
| 会社を替えてもう一度使う | 原則使えない | やむを得ない事情のみ |
通算について、入管は特定技能1号として在留した通算が4年6月を超える人は対象外としています。さらに、残りの通算在留期間が8か月以上あることが推奨されているとされています。
会社を替える場合は、この特定活動の在留中に、受入れ機関を替えて同じ特定活動をもう一度申請することは、やむを得ない事情がない限り原則認められないとされています。ここでいうやむを得ない事情は、本人の責任でなく前の受入れ機関で働けなくなり、受入れ機関を替えたい場合に限るとされています。
何を出す?
申請には、申請書・写真のほか、受入れ機関が作成した説明書と、雇用契約書・雇用条件書の写しなどを出すとされています。技能試験と日本語試験の合格を示す資料も付けます。
日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを出すよう求められています。早く取りすぎた証明書は使えなくなるので、取る日に気をつけてください。
書類の不足には厳しい注記があります。書類がそろっていない申請は、審査が大幅に遅れたり、不利益な処分になったりすることがあるとされています。
更新はできる?
更新は1回だけで、理由が要ります。更新するときは、ほかの手続き中であることを示す書類を出す(例:建設の受入計画の認定申請中、協議会への加入申請中)とされています。
建設分野の受入計画の認定を待っている場合や、工業製品製造業分野の協議会への加入を待っている場合が、入管のページに例として挙がっています。
例:建設の認定待ちで、期限まで1か月の留学生なら?
仮に、在留期限まで1か月の留学生で、技能と日本語の試験は合格済み、建設分野の受入計画の認定を待っているとします。
この場合は、特定活動へ変える要件に当てはまる見込みがあります。認定が出たら、すぐに特定技能1号への変更を申請します。
- 特定技能1号の通算の上限
- 原則5年(60か月)
- 特定活動で在留した期間
- 6か月
※ 特定活動を更新しない場合です。更新した分だけ、さらに減ります。
5年のうち半年を準備に使う形になります。認定に必要な書類を早めにそろえれば、この半年は使わずに済みます。建設分野で申請の前にそろえるものは、建設分野の特定技能で確かめられます。
使わずに済ませるには?
入管は、この特定活動への変更申請が多く、審査期間が長くなっていると書いています。この特定活動の審査も待つことになるので、急ぎの解決策とは限りません。
使わずに済ませるには、在留期限から逆算して準備を始めます。
- 試験の日程を先に押さえる。予約の仕方は特定技能試験の日程と申し込みで確かめられます。
- 分野の協議会への加入や、建設の認定など、分野の手続きを雇用契約のすぐ後に始める。
- 申請の全体の順番と審査の日数は、特定技能の受入れ手順と働き始めるまでの期間で確かめる。
外食業分野は、扱いが別です。外食業分野の特定活動(特定技能1号移行準備)への変更申請も、外食の特定技能1号の転職・給食製造の技能実習の修了者などを除いて不許可とされています。一方で、外食業分野の特定活動(特定技能1号移行準備)の許可をすでに受けている人は、上限の範囲内で順次許可とされています。詳しくは外食業分野の特定技能で確かめてください。
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次にやること
- 本人の在留期限の日と、試験の合格の有無を書き出します。
- 分野の手続き(協議会・認定など)が、期限までに終わるかを見積もります。
- 間に合わないなら特定活動の書類を、間に合うなら特定技能1号の書類を、すぐにそろえ始めます。